一概に「スズメバチ」と言っても、いろいろな種類のスズメバチがいます。
世界最大と言われている「オオスズメバチ」はかなり危険ですが、攻撃性や毒性がそれほど高くない種類のスズメバチも存在します。
スズメバチの種類・生態
日本に生息する主なスズメバチは、以下の6種類です。
- オオスズメバチ
- ヒメスズメバチ
- キイロスズメバチ
- コガタスズメバチ
- モンスズメバチ
- チャイロスズメバチ
※一般的にはオオスズメバチが世界最大と言われていますが、個体差がある為、ヒメスズメバチやコガタスズメバチの方が大きい場合もあります。
◆オオスズメバチ

- 体長/外観
- 27~40mm。
世界最大のスズメバチ。
腹の部分、上から2本目の縞が細い。 - 攻撃性
- 非常に獰猛で攻撃性が強く、巣に近づいただけで刺されることがある。
スーパーマックス危険。 - 営巣場所
- 土中や樹洞、屋根裏などの閉鎖空間に営巣する。
◆ヒメスズメバチ

- 体長/外観
- 24~37mm
オオスズメバチに次ぐ大型のスズメバチ。
女王蜂、オス蜂、働き蜂に大きさの違いはない。
オオスズメバチの尾先が黄色いのに対し、ヒメスズメバチは、尾先が黒い。 - 攻撃性
- 攻撃性は大型のスズメバチ属の中で最も弱く、毒性もそれほど強くない(ただし威嚇性は強く、巣に近づくと侵入者の周りをまとわりつくように飛び回る)
- 営巣場所
- 土中、樹洞、屋根裏等の閉鎖空間に巣を作るが、営巣規模は他のスズメバチに比べはるかに小さく、働きバチの数は全盛期でも数十匹程度
◆キイロスズメバチ

- 体長/外観
- 女王バチ:25~28mm
働きバチ:17~24mm
オスバチ:28mm
日本にいるスズメバチの中で最も小型。
その名の通り黄色っぽい。 - 攻撃性
- 攻撃性がかなり強い
- 営巣場所
- 日本に生息するスズメバチとしては営巣規模が最も大きい。
直径1メートル近くの巣をつくり、1000匹ものハチが巣の中にいることもある。初期段階では屋根裏など閉鎖空間に巣をつくるが、スペースに余裕がなくなると、別の場所へ引越しして再営巣する習性がある。
そのため、屋根裏だけではなく、軒下や木の枝といった開放空間まで巣をつくる。
◆コガタスズメバチ

- 体長/外観
- 女王バチ:25~30mm
働きバチ:22~28mm
オスバチ:23~27mm
外見はオオスズメバチに似ている中型のハチ。
オオスズメバチが、腹の部分、上から2本目の縞が細いのに対し、コガタスズメバチは細くない。 - 攻撃性
- 営巣規模は比較的小さく威嚇性・攻撃性もあまり高くないが、巣に直接刺激を与えると激しく反撃してくる。
- 営巣場所
- 木の枝、植え込み、軒下等の開放空間に巣を作る。
トックリ形の巣をつくるので、トックリ蜂の巣を間違えられる。
◆モンスズメバチ

- 体長/外観
- 女王バチ:28~30mm
働きバチ/オスバチ:21~28mm
オオスズメバチを小柄にした外観。黒の部分が多く、腹の縞が波状。 - 攻撃性
- やや強い。
- 営巣場所
- 天井裏や樹洞といった閉鎖空間に外被の下部が大きく開口した巣を作るが、まれに軒下のような開放空間にも営巣する。
◆チャイロスズメバチ

- 体長/外観
- 17~27mm
黄色い部分が無く全体的に暗褐色。 - 攻撃性
- 営巣場所
- キイロスズメバチやモンスズメバチの巣を乗っ取る。